はじめに
久しぶりの投稿となりました。しんとらです。コロナウイルスの影響で今シーズンがどうなるか先行き不透明ですが、昨日ロシアで恒例のテストスケートが開催されました。リアルタイムでは見れなかったのですが、最初見たときの印象をざっくり記しておきたいと思います。
シェルバコワ
スケーティング（特にクロス時）が強化されたと思います。冒頭の振り付け、魅せ方は音楽をかなり表現していると思います。ただ後半の音楽のリズム、うねりに、体の動きがついて行っていない気がします。ここらへんは滑り込みでどう変わるか見たいところです。
ワリエワ
トランジションの動作が唐突に見えなくもありませんが、好調をキープしていますね。ステップ後半は躍動感が見事。ただステップ前半は音楽との調和がとれているかというと疑問に思います。
トゥルソワ
まだ本調子ではなさそうですが、移籍あって9月でここまでできていれば大丈夫でしょう。今までとは違うスタイルの曲を選んでいるので、挑戦のシーズンですね。手の動きはいろいろあるのが見受けられるのですが、上半身全体を使った動きが少ないため、音楽の大らかさが表現しきれてないように見えます。ステップ後半のパワーも足りないようでした。
コストルナヤ
ここまで見た選手のなかで、動作移行のスムーズさが群を抜けています。StSqも動きが多様でかっこいいと思います。ただ他の部分で、この曲である必然性を感じられるかというと微妙。ジャンプ軸が傾くというのは、不調時のメドベデワ（2017年NHK杯FPの3Fを見ればわかります）にもみられたので、心配なところです。
メドベデワ
新しいスケーティングに変えたというのが明確にわかるようになってきました。StSq中の表情であったりプロジェクションが上手い部分も変わりません。ただ滑り込み不足のせいか、中盤がややもったり気味で、曲に入り込む感じが足りていません。
サモドゥロワ
昨シーズンの状態から、かなり戻している（体にあった方式を取得した？）気がします。部分の表現は面白い部分がありますが、全体を見ると少しぼんやりしたイメージを抱いてしまいます。それは観戦者の理解度が足りないからかもしれませんし、シーズンを経るなかでコンセプトが見えてくるのかもしれません。
リーザ
前半の曲の穏やかな調子を動作の柔らかさで、後半の動的なフレーズをダイナミックなStSqにあてているのが上手い。スケーティングの押しがやや足りない気がしますが、シーズンを経てどこまで成長するかが楽しみなプログラムだと思います。
総括
リンクでの練習が一時的にできない状態であったにもかかわらず、ここまでできるのはさすがロシア女子としか言いようがありません。今回のテストスケートはあくまで、「こういう構想でいます」というものなので、スケーティングであったり、ジャンプ・スピンなどの技術的な部分、それらが仕上がってくれば表現の方も洗練されてくるのではないかと思います。その時は今回見たときと違った印象を受けると思うので、次のどのようなパフォーマンスを見せてくれるか楽しみに待ちたいと思います。
