【スケート】ペアマスターへの道 Act1 【デススパイラル】
0 はじめに
デススパイラルとは?
1 種類と見分け方
デススパイラルは、4種類あります。ここでは簡易的な見分け方を紹介します。
①へそ(おなか付近)が向いている方向
☆真上⇒outside
◎それ以外(横に向いている)⇒inside
②女性の高さ
☆高い⇒backward
◎低い⇒forward
サンプル1:BoDs(backward/outside)
サンプル2:FiDs(forward/inside)
★21-22シーズンのSPの指定デススパイラルはBoDs
2 基礎点とGOE
outsideかinsideかで基礎点が異なる。上記の表からも明らかなように、outsideの方が基礎点が高いです。
3 レベル要件
デススパイラルは二つの要件からなります。
1) 難しい入り方(ただちにデス・スパイラルに入る)および/または出方
2) 両者とも“低い”姿勢での女子の完全な回転(回転を繰り返すごとに数える)
【参考】p.11
https://www.jsfresults.com/data/fs/pdfs/comm/comm2186j.pdf
したがって、レベル4を取るには、ディフィカルトエントリー(エグジット)をしつつ、3回転以上実施する必要があります。
【注意点】
1)が認定されるには、男子のトゥが氷上に固定されてから1回転以内に両者とも低い姿勢に達しなければならない。
【おまけ】低い姿勢とは?
女子の“低い”姿勢:インサイド・デス・スパイラルでは、女子のヒップ/臀部の最下部および頭の位置が女子のスケーティング・レッグの膝よりも高くなってはいけない。アウトサイド・デス・スパイラルでは、女子の頭部の位置は女子のスケーティング・レッグの膝よりも高くなってはならず、スケーティング・レッグの膝から頭部にかけての身体ラインはフラットか浅いアーチでなければならない。
男子の“低い”ピボット姿勢:男子の尻の高さがピボット・フットの膝の高さを超えない。
文字だけの説明ではわかりにくいので、GIFで見てみましょう。
必要な部分に青点を付しました。女性の頭部・臀部の位置は膝よりも下に、男性の臀部の位置も膝より下になっているのが、わかるでしょう。
【おまけ2】デススパイラルの回転がカウントされる位置
定義
They begin when the Man’s toe for the pivot is stationary (anchored) on the ice. They end when either the Man’s pivot ends or when the Lady begins to rise in order to exit the death spiral. Whichever is first, will indicate the conclusion.
スロー版
まだ男性のトゥがついていない。
ついているかどうか微妙なライン。
確実にトゥをついているので、少なくともここからは回転がカウントされていると思われる。
4 GOE要件
【+要件】
【-要件】
-要件で取られやすいのは、「回転速度が遅い、遅くなる」という項目だと思う。逆に言えば、スピードを維持したままデススパイラルを実施すれば、かなりのGOEを獲得できることになる。
ちなみに、2017年GPFシニアペアにおいて、+5は2つしか見られないなど、GOEを獲得するのが難しいエレメンツであるといえるでしょう。
5 おわりに
デススパイラルは、ペアにしかないエレメンツではありますが、レベル要件も明確で、比較的理解しやすいエレメンツだといえます。男女のポジション、スピードに注目してみてみましょう。
6 出典